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生えたての歯ほどむし歯発生の危険度が高い。それは、エナメル質表面が未完成のまま生え出してしまうことと、子供であるため歯に関する知識や行動(歯みがきやおやつ)が不十分であることが主な理由。
さらに生えたての歯がむし歯になると、進行が早いだけでなく、治療がむずかしく再発しやすいなど、その影響が生涯続く。
歯が生えた直後からフッ素を応用すれば、
- 初期のむし歯が再石灰化される
- 歯垢の中での酸の産生が抑制される
- 酸に溶けにくい強い質の歯になる
という効果が発揮され、むし歯から歯を守ることのできる確率が2倍ほど高くなる。
青年期までには、唾液の働きによって歯の質も向上するのでむし歯発生の危険は低くなるという自然の現象があるが、フッ素を応用して、子供のうちから青年期の歯の質に近づけようというのが目的。
歯みがきをよくしたり甘い飲食物に注意することによって、ある程度むし歯予防はできるが、歯ブラシでは汚れをとりきれないところがあったり、砂糖以外の糖分(炭水化物)でもむし歯はできることを認識する必要がある。
フッ素応用にはいろいろある。その中で、家庭での応用の代表としてはフッ素入り歯磨き剤の使用があげられるが、永久歯むし歯の予防を開始すべき5・6歳児はフッ素入り歯磨き剤の使用にフッ素洗口を追加することが奨められる。
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フッ素洗口はうがいができるようになってから開始する。 4歳ぐらいからはほとんどの子供がフッ素洗口をできるようになる。水でブクブクうがいを練習させて上手にできることを確認してから始めさせる。口に含んだ水のほとんどをはき出せれば大丈夫。
くれぐれも、のどのガラガラうがいではないことを注意する。永久歯の予防のためには、5歳頃から始めることをすすめる。
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初回時のみ溶かし方を教えながら、実際に溶かしたものを持ち帰り使用していただく。
洗口液量が 10ccならば20日分、7ccならば28日分になる。
- ミラノール1包(黄色の袋・ピンク色の顆粒)をすべて専用の容器の中にいれる。
- 容器の指定線のところ(200cc)まで水道水をいれて、軽く振りながら顆粒を溶かす。
- 冷暗所(冷蔵庫の場合はビニール袋にいれるなどして食品と区別する)に保管する。
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フッ素洗口の手順は次のとおりである。
- 歯ブラシによる歯みがきを完了する。
- 容器から洗口コップにブクブクうがいしやすい適当量(5〜6歳で7cc、小学生以上で10cc)をとる。
- 洗口コップの洗口液を口に含み、30秒間ブクブクうがいする。
- 30秒間たったら口の中の洗口液を流しにはき出して終了。
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